「在宅ケアネットワークとちぎ」
第10回目の集いを開催
「コミュニティー・パワー」をキーワードに
地域づくりを考える
 「在宅ケアネットワークとちぎ」(太田秀樹・代表世話人)は、在宅ケアにかかわる人たちの「顔の見える連携」を最大の目的に1996年に設立された。在宅ケアの発展を期して毎年2月11日、自治医科大学地域医療情報センターで誰でも参加できる集いを開催している。ちょうど10回目に当たる今年は、「コミュニティーが支える在宅ケア 地域力を考える」をテーマに、実践報告と意見交換が行われた。
  午前中に行われたシンポジウムのテーマは、「地域力を問う一医療福祉を核にした街創り」。
  冒頭で、座長を務めた太田秀奔樹・代表世話人が、「本年4月の医療制度改革案には、『看取りを含めた在宅医療の推進』という文言が盛り込まれた。病気と闘う医療は、生活全般に寄り添う医療へと変わってきている。こうした新しい時代の在宅ケアには、医療や福祉の専門家だけでなく、地域のいろいろな人がかかわっていく必要がある」と強調。その後、シンポジスト4名がそれぞれの立場から報告と提言を行った。
  サービスを受ける側の市民を中心に据えた市政改革を行っている日向野義幸・栃木市長は、医療、福祉、
教育、就労など、縦割りになりがちな制度や社会の仕組みを再構成し、一人ひとりの市民を一生を通じて支援することの大切さを強調。そのための機関として2005年4月に設立した「栃木市福祉トータルサポートセンター」の考え方や経緯を説明し、「誰もが普通の暮らしができる幸せを享受できる地域を作りたい」と話した。
  市民の福祉マインドを育むため定期的に勉強会を行っている大澤光司・蔵の術コミュニティー研究会代表は、アニマルセラピー、口腔リハビリ、キリスト教による生と死の受容など、何にでも興味をもって取り組む同研究会の活動を紹介。「一般市民にもっと参加していただき、地域の力を高めていきたい」と、例会、情報交換会への参加を呼びかけた。
  全国各地の街づくりにかかわってきた岡田昭人・社団法人コミュニティネットワーク協会常務理事は、「住宅環境を整備することで、高齢者や障害者が住み続けられる街を作ることができる」とし、食堂や診療所の機能を備えた共生住宅と既存住宅とのネットワークづくりで地域力を高める手法や事例を紹介。「住宅
改修サービスを地域づくりにつなげる視点をケアマネジャーにももってほしい」などと話した。
  篠原陽子・彩北ネットワーク代表は、制度の監視、評価に取り組む市民の立場から、「在宅ケアは、その地域の人々の連帯の仕方、食生活、感情といった文化を無視しては成り立たない。だからこそ、自分たちのことは自分たちで考えるという市民の視点が必要」と指摘。地域の在宅ケアを検証する際のポイントとして、住民参加、地域特性の尊重、財源の持続可能性の担保、多職種協働、責任の明確性、情報の透明性を挙げ、「これらを重点に今後も活動を続けたい」と力強く述べた。
  さらに、会場も含めて活発な意見交扱が行われ、座長が「現状を嘆くだけでなく、アクションをおこしていこう」と前向きに締めくくった。
  午後は、大会長講演と、介護保険によって支えられる高齢者の在宅ケアに比べ、サービスが不十分な「子どもの在宅ケア」の実桟報告(座長:三瀬順一・自治医科大学地域医療学総合診療部助教授)が行われた。
  この集いは今後も、毎年同じ日時、同じ場所で開催していく予定だ。
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