医学書院
訪問看護と介護 2005.9.15発行

リフレッシュのすすめ 10

歴史を感じる瞬間に癒される

介護老人保健施設生きいき倶楽部
中島博之

リフレシュのすすめ10

歴史を感じる瞬間に癒される

中嶋博之

 ストレスを発散するためには,休日を楽しく過ごすことが必要である。介護職はほとんど立って仕事をしているから,オフの日にはまず身体を休めることが大切だ。それにはよく寝ること,そう言い聞かせて,暇さえあれば寝る。時たま寝すぎて昼夜逆転すると,体に悪かったかなと思うが,たくさん休んだ分,きっと体は動きたいに違いないと,仕事への意欲に変える。
休みの前日は決まって友人と酒を飲みにいく。決して酒に強いわけではないが,たわいない会話で和気あいあいと陽気な時間を過ごしながら,騒ぐことが楽しい。羽目を外しすぎて財布をなくしたり,道路に寝てしまうことまであるらしいが,それはそれでいい思い出だ。楽しいことは体によいにきまっている。

同じ場所に立ち先人に思いをはせる
といって,いつも飲みすぎているわけでも,いつも寝ているわけでもない。休日を利用して,現存する城や寺,神社など,古くて歴史がありそうな場所に足を運ぶことも多い。実は,小学生の時から社会(歴史)の成績だけはやたらとよかった。社会以外は下から数えたほうが早いくらいだったが,社会の授業だけはとても楽しかったことを憶えている。なぜなら古くて歴史を感じさせるものにとても興味があったからだ。
私の職場がある結城市や隣の小山市は歴史のある街だ。特に結城市は城下町として栄え,寺や神社が数多くある。一方,小山市は,江戸と東北地方をつないできた交通の要所で,面白い場所が多くある。たとえば徳川家康が上杉氏討伐の際,立ち寄って宿泊したのが,今の小山警察署あたりとされている。ここで石田光成挙兵の知らせを聞き,引き返して関が原の戦いが始まったという歴史的に意義深い場所だ。実際に行ってみると警察署の建物の後ろに石碑が立っているだけだが,400年前のつわものたちの様子を思い浮かべるとわくわくする。
今,私が立っている場所で,10年前,100年前,500年前にどのような人が何をしていたのか想像するだけで,興奮してくる。日本の歴史を作った人たちと時空を超えて出会っている錯覚にとらわれることもある。同じ場所で名だたる偉人たちが何を考え,何を思ったか,思いをはせる瞬間,安らぎを感じる。遊園地やテーマパークのような面白さはないが,私にとって心が癒される場所であることは間違いない。

古いものと新しいもの
古い寺への興味から,いつのまにか自分が寺で座禅を組むまでになった。今まで生きてきた自分と向き合うことができる。過ぎ去ってしまったことは仕方がないが,決まって思うことは「同じあやまちはしないように」だ。ゆっくり考えると考えもまとまり,結構ためになっていると思う。キリスト教徒が教会に行くのとなんだか似ているかもしれないが,宗教にはまってるわけではない。これぞ心のリフレッシュと,いろいろな寺に足を運ぶのでよい運動にもなり,一挙両得というわけだ。
あえて残念なことがあるとすれば,古いものが好きと話すとジジくさいとよく言われることだ。同世代の友人には神社仏閣に興味を持っている人が少なく,1人で出かけることになる。
少々言い訳をすると,古いものばかりに目が行っているわけでない。冬はスーノーボードに出かけて怪我をしそうなぐらいはしゃぐし,暖かくなったら沼や川に釣りに行く。海でボディーボードもやったし,テーマパークだって行く。そして,今取り組んでいるのが,パソコンだ。古いものが一番好きだが,新しいものを否定するつもりもなく,インターネットを始めた。
仕事の時は精一杯仕事のことを考え,遊んでいるときは仕事のことは考えずに精一杯遊ぶ。こんな感じで自分にご褒美を与えながら,「明日からまたがんばろう」と,仕事の日々にメリハリをつける。これが私のリフレッシュの極意だ。

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